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「生命現象には物理学及び化学の法則だけでは説明できない独特の原理がある」、「生命現象の合目的性を認め、その合目的性は有機的過程それ自体に特異な自律性の結果である」など、生命に「非生物にはない特別な力」があるとする主張を、生気論 (vitalism) という。 科学史的に見て重要な論であり立場であるとされるが、現代生物学は基本的に唯物論的・機械論的な立場を採用しており、動植物などの生命だけに特有な力を認めるという生気論は認められておらず、過去の誤った理論と見なされている。 もっとも、米国の非認定大学から博士号を購入したことで知られる吉村作治が監修した『学問のしくみ事典』には、「生命を情報という観点からとらえる現代生物学は、むしろこの生気論に近い考え方になってきているとも言える」と書いてある。